2008-08-18 22:30:00
第9回三顧会講演内容(箇条書き風に) [ 余滴 ]
内容を思い出す意味も含め、記憶に頼ってではあるが、三顧会でのお話の内容を箇条書き風にまとめておきたいと思う。順不同になってしまう部分があると思うが、その点はご了承いただきたい。
第9回三顧会レジュメ
・陳寿が著した歴史書『三国志』についての概説
※陳寿〔著〕『三国志』は「三国時代ダイジェスト」であり、同時代史。
・歴史書『三国志』における「魏→蜀漢→呉」というランキング
※上にアップしたレジュメ(当日はプロジェクターでお見せしただけで、配布していない)や拙著『三国志 正史と小説の狭間』〔以下、「拙著1」と略す〕参照。
・簡潔な文章
☆西晋の権力者(魏王朝でも権力を持っていた本人かその子孫)にとって都合の悪いことを書くと陳寿本人も著書も危険。拙著1など参照。
・微妙な表現
※『三国志』高貴郷公紀の「卒」字。拙著1参照。
・『三国志』の典拠としての王沈『魏書』・韋昭『呉書』(『魏略』の話をするのを忘れました)
☆典拠の違いからか、同じ事件でもいわゆる『魏志』・『呉志』・『蜀志』で書かれ方が異なる場合がある。
↓
・「歴史書『三国志』での赤壁の戦いに関する記述を整理しきって、どのような戦いだったか説明できる方がおられたら、お教えください。」
※拙著1、拙著『「三国志」万華鏡 英雄たちの実像』〔以下、「拙著2」と略す〕参照。
・「一騎討ちってホンマにやってたんですかねえ?」
☆夏侯淵に関する曹操の令(『太平御覧』巻三三七)では、「白地(「なんとなく」の意)将軍」とよばれていたこと、司令官は武器を持つことも戒めないといけないこと、「なのに夏侯淵は逆茂木(原文では「鹿角」)の修理をするとは!」とある。拙著1・193〜194頁参照。
・『三国志演義』(『三国演義』)についての概説。
※レジュメ、拙著1参照。
☆もしかしてこれを読むと、我々も儒教的価値観を刷り込まれてる?
・中国・三国時代についての概説。
☆「厳密には魏ができた220年から呉が滅ぶ280年でしょうが、黄巾の乱(184年)が起こってからの約100年間を扱っていると考えても差し支えないでしょう」。魏・蜀漢・呉の三国にまとまって争った時代のこと。
※拙著1、拙著2参照。
・黄巾の乱以降の群雄割拠
☆董卓が貨幣制度をむちゃくちゃに(前回の記事の追記参照)。意外と小心者の董卓。周りの者に薦められて董卓自身が地方の長官に任命した袁紹らが反董卓軍の中心に。
※拙著1参照。
・三国と代表的人物、西晋の統一に至るまでの概説。
・「華麗なる暗黒時代」(レジュメ参照)
☆この時代は寒かった(『三国志』巻二文帝紀)。
☆陳寿は仏教に関する記事を削ったかも?
・『大蔵経』(私が確認したのは『大正新脩大蔵經』)の中に、王沈『魏書』・韋昭『呉書』のものと思われる佚文がある(拙著1・53〜54頁参照)が、偽作の可能性もあるので分析が必要である。
・いろいろな側面を持つ曹操
☆政治家、軍人としてだけでなく、『孫子』に注をつけた学者、時代を代表するような詩人の側面も。
☆実は、迷信に弱かった(?)。
※『三国志』劉曄伝にあるエピソードなど。拙著1、拙著2参照。
・「曹操について、どんなイメージをお持ちですか?」(関西弁イントネーションで)と伺うと、「人妻趣味のとんでもない人(趣旨)」という発言があったので、「できるだけ子どもが欲しい、というところから考えれば、もしかすると彼なりには「合理的」だったのかも」という話をする(内容は差し控えさせていただきます)。また、曹叡・劉禅・孫皓・司馬炎の後宮拡大は信頼できる(と思っていた)一族を増やす目的もあった?(ちなみに〔この話はしてませんが〕、安田二郎先生の「西晋武帝好色攷」(『東北大学東洋史論集』7 1998年、のち『六朝政治史の研究』京都大学出版会 2003年 第2章所収)によると、孫皓の後宮拡大策は子女の納宮を介して有力姓族や良家との個別的な結びつきを強化することが主要目的であったとされる。また、司馬炎による273年以降の後宮拡大策は、孫皓の施策の模倣であると捉えている。また、蜀漢の劉禅も同様の目的での後宮充実策を行おうとした可能性も示唆されている。)
・関羽は「神様」です。
☆もしかしたら、アラーと並ぶ信者の多い神様かも。
・諸葛亮は南北の交通路を頭に入れた戦略を持っていた。
☆南征はミャンマー方面などへの道、北伐は涼州につながる道を狙う。拙著1、拙著2参照。
・蜀漢の人々は、どの程度「漢族」だったのだろう?
☆成都のすぐ近くでも「異民族」の反乱。拙著1・293〜294頁など参照。
・旭川展の写真をプロジェクターで写しながら、「大三国志展」の展示物の紹介。
・BB戦士三国伝のお話を少し(内容は控えます)。
・余談で、『蒼天航路』の著者、李学仁氏に関する話など。
大まかには以上のようになるが、思い出したら徐々に追加していきたいと考えている。ただ、以上のような話は来ていただいた方々にとってつまらなかったのではないかと反省している。
注)
ご覧になる方の環境によっては、諸葛の「葛」の字が本来の字と異なってしまうこともあるかと思うが、ご容赦いただきたい。
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| ■ NO TITLE | |
| 関羽とアラー。 なんだか面白いお話になっていますね! | |
| ケン (2008-08-28 23:53:03) |
| ■ 関羽とアラー | |
| これについては、今泉恂之介〔著〕『関羽伝』(新潮社 新潮選書 2000年 ISBN 4-10-600595-6)をご覧いただければ幸いです。 | |
| 管理者 (2008-09-13 00:21:59) |


